リスクコントロールは投資の肝、その基準になるのが個人のリスク許容度。
どれぐらい損をしても大丈夫なのか?資産が溶けても冷静でいられるか、
2013年から2019年まで投資を続けてみた私の感覚をまとめてみました。
投資を初めて数年は1年間の貯金額が目安
投資を初めて数年は、まだ投資に慣れてる途中、わかってるようで、掴みきれてないことが多いです。
投資を初めて数年の間は、投資資産全体の1年間の最大損失額が、1年間で貯金できる額を超えない方がいい、と思います。
例えば、Aさんは、収入が300万円で、年間の貯金額が30万円、全ての貯金額は200万円だとします。
全世界株式に投資するなら、ざっくり期待リターン5%、リスク20%、1年間の最大リスクは35%です。(リターン-リスクの2倍:5-20×2=-35)
だから、計算上の最大損失が発生すると、100万円投資したら35万円減って、65万円残ります。
この時、1年の最大損失額は35万円で、Aさんの1年間の貯金額の30万円を超えているので、私の感覚だと、投資しすぎです。
Aさんが投資で使う上限の金額を計算すると、1年間の貯金額の30万円を最大リスク35%で割って100を掛けた、86万円です。
私の目安だと、Aさんは投資を初めて数年は、多くても投資する全体の金額を86万円以下にするほうがいいです。
- 貯金の200万円から一括で投資に使うなら86万円まで(もっと少なくてもいい)
- 毎月3万円以下の積立投資なら86万円を超えるまで2年以上かかるから、その間に慣れる
もちろん、収入が増えたり、節約したり、年間の貯金額が増えたら、投資に回せる上限の金額も増えます。
積立投資のお金を毎月の給与から出す場合は、年間の貯金額が投資した金額分減ります。その場合は、貯金額+投資元本=余剰金として、1年間の貯金額(余剰金)を大枠で捉えてください。
1年間の貯金額は、収入と全体の貯金額の両方と関係するので、投資する金額の目安に便利だと思っています。
貯金がないって人は、数千円のお小遣いの範囲で、無くなっても趣味に使ったと思える範囲で初めて(または貯金ができるまでは投資はしない)、まずは貯金を続けることを大切にしたほうがいいでしょう。
この1年間の貯金額には、できれば数年以内に使う予定のお金(旅行とか車とか)は含めません。数年以内に使っちゃう予定のお金は、投資には不向きです。
注意として、最大損失額はあくまで計算上の数字なので、この金額以上の損をする可能性があることは、しっかり覚えておく必要があります。
6年経って最大損失額が年間貯金額を超えた
私の場合は、2013年からインデックス投資の積立投資とスポット購入を始めて、6年目の2018年、期待リターンとリスクから計算できる最大損失金額が、1年間の貯金額を超えるようになってきました。
ゆっくり派の私は、6年かけてやっと投資に慣れて、自分のリスク許容度がイメージできるようになって、フロー(収入)からだけでなく、ストック(貯金)からも投資資金を出すようになりました。
ストックの貯金を投資に回すか悩む、貯金が少なくても投資は始められる - みとべのできるかな
現在の投資額では、相場の急落があると、給料〇ケ月分が消えたりします。
投資金額が大きくなると、1年間の貯金額どころか、1年間の収入もまるっと超えるような最大損失額のリスクを背負うことになります。
そうなるには、数年かけて投資に慣れて経験を積むのが安全です。
数年、投資を続けていれば、大き目の調整は経験するし、暴落にも遭遇する場合もあります。
そんな時でも、最大損失額が1年間の貯金額以内なら、「1年間、貯金をがんばればカバーできる範囲だな」と、気止めかも知れませんが、安心材料の一つになります。
最大損失額は1年間の貯金額以下だけど、心配、不安が強い人は、さらに投資する金額を下げる必要があるでしょう。
最大損失額は資産配分で違ってくる
最大損失額を調整するやり方は、投資する金額を増減させるやり方と、資産配分を変えるやり方があります。
最大損失額は期待リターンとリスクから計算できます。
この期待リターンとリスクは資産配分によって違います。
同じ100万円を投資しても、最大損失額は、資産配分によって35万円だったり、17万円だったりします。
全世界株式に投資するなら、ざっくり期待リターン5%、リスク20%、1年間の最大リスクは35%です。しかし、全世界株式と債券を半分半分にすると、ざっくり期待リターン3%、リスク10%、1年間の最大リスクは17%です。(正確にはもっと細かいです)
この辺の話は、パパママ向けのお金の話「たまひよ」の記事が面白かったです。
ブログ「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)」の水瀬さんが連載中です。
おぐらなおみさんの猫がたくさん出てくるイラストがツボ。
もっと猫だらけでもいいくらい。