【2021年7月更新】
日本は東証1部がトップの4市場なんですが、2022年からプライム、スタンダード、グロースの3市場に代わります。
日本のインデックス投資と個別株の両方を持っており、市場再編で株価の変動が大きそうだから、日本の投資を減らしたほうがいいのか、売った方がいいのか心配になって、情報をまとめてみました。
東証1部からプライムに代わる
東証1部の2000銘柄が多すぎるし基準が不明瞭だってことで、プライム、スタンダード、グロースの3市場に変えて、海外からの取引を活性化しようということです。
https://www.jpx.co.jp/corporate/news/news-releases/0060/nlsgeu000004ke6p-att/J_kouhyou.pdf
ガバナンス地獄‥
プライム市場の条件
東証1部 時価総額250億円以上
— みとべ@ESA押し (@mitove2) 2020年12月26日
プライム 時価総額250億円以上 かつ 流動性株式時価総額100億円以上 かつ 流動株式比率35%以上
東証1部で流動性100億未満は約300、14%ぐらい
でも2022年はプライムに行きたい東証1は行けるかもしれない🤖🤖https://t.co/aae0XpgvFy
3市場になって、上下はなくて3市場は並列って説明ですが、実質はプライム市場がトップで、東証1部よりもトップのプライム市場に入る条件が厳しいです。しかし、2022年4月のスタートでは、希望すれば東証1部銘柄はプライム市場に入れる可能性があるので、現時点ではプライム市場の条件を満たさない銘柄が、プライムに入るのか、落ちるのか、どうなるのかわかりません。
東証1部→プライム「517社脱落危機」の衝撃試算 タイムリミットわずか、7月9日に第1回判定結果 | 最新の週刊東洋経済 - 東洋経済オンライン pic.twitter.com/UFY1nPae5Y
— White Beer ホワイトビール (@Mezase1Ok) 2021年7月4日
市場再編による株価の影響
他の人が市場再編の対策で売買を控えたら、割安な美味しい株がでるかもしれません。一番の心配は、東証1部の持ち株がスタンダード市場に落ちたら、大きく株価が下がりそうということです。
- 東証1部(トップ)の銘柄のうち、プライム市場(トップ)に残れそうな銘柄を買う
- 東証2部(セカンド)からプライム(トップ)に上がれそうな銘柄を買う
- 東証1部(トップ)からスタンダード(セカンド)に落ちる可能性が高い銘柄を買わない
ボラティリティを上手く掴めるか、短期的な売買が得意な人には好機でしょうね。
総合指標のTOPIX
TOPIXは東証1部と連動する指数です。東証2部やマザーズなどの4市場の全体の時価総額のうち、東証1部が占める割合は95%を超えるので、TOPIX=東証1部=国内株価指数の総合指標という扱いです。
市場再編の後は、市場区分とは連動しない、つまりプライム市場とは連動せず、2023年10月までの移行期間で、流動性比率が低い銘柄を少し除外して、現行のTOPIXの99%はカバーする予定になっています。
つまり、ちょっと整理するけど市場再編後もほとんど同じ国内総合指標としてTOPIXは存在するという計画です。
https://www.jpx.co.jp/news/1044/nlsgeu0000057d2k-att/j_data1.pdf
日経平均株価225銘柄
日経平均株価は、構成225銘柄のうち1銘柄を定期的に入れ替えています。毎年9月発表で10月に入れ替えます。市場再編の後、株価の変動が大きい場合は、225銘柄と少ないので、日経平均の中の銘柄、入れ替えされる銘柄の両方の影響が大きくなります。
ここ数年は1~2銘柄の入れ替えで、2020年はソフトバンクが日経平均に入りました。過去に2000年の日経平均の30銘柄入れ替えにより、日経平均の指数としての連続性が断絶されたと問題になりました。
日経平均株価が犯した「三つの罪」 | ブックス・レビュー | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
今回の市場再編で、複数銘柄の入れ替えの可能性があるのかはわかりません。
直近3月19日では、日銀のETF買いがTOPIX連動のみになる=日経平均銘柄の買付が減ると発表があり、ユニクロを中心に売られています。
日経平均とTOPIXのウエイト上位30銘柄:TOPIX優位は日銀ETF買い入れ方針でどうなる? | トウシル 楽天証券の投資情報メディア
MSCIジャパン
eMAXIS Slim 全世界株式(オール)に入っている日本指数はMSCIジャパンで、日経225ともTOPIXとも中身が違います。
時価総額の上位85%をカバーしています。カバー率が最も高いTOPIXが市場再編で大きく変動するなら、MSCIジャパン指数も大きく変動することになります。
どの国内指数が有利なのか
2022年の春を挟んで市場再編により株価がどれぐらい変動するのかどうか、影響の受けやすさ(指数の変動の大きさ)は組み入れ銘柄数とカバー率から、
株価の変動が大きい=日経平均>MSCIジャパン>TOPIX=株価の変動が少ない
となりそうです。しかも日経平均は10月の銘柄入れ替えがあるので、春と秋で2段構えで大きめの株価変動があるかもしれません。
値動き大きいほうが儲かる人もいると思うので、日経平均株価の動きが大きい場合、それを有利と考えるか不利と考えるかは投資戦略によります。
ホールドか売りか
市場再編の前に日経平均や日本株を売ってしまったほうがいいのか、心配になりました。
- 市場再編で値動きが大きいところを狙うなら日経平均の中期売買(売買したくない人はホールド)
- 長期投資で、国内市場全体に投資したい&市場再編の影響をあまり受けたなくない=TOPIXまたはMSCIジャパンをホールド
- 東証1部の保有銘柄は、プライムの条件に入ってるかどうかチェックする。条件に達していなくもプライムに残れる可能性があり、今はまだわからない
私がインデックス投資が主なので、バイ&ホールドの②を選びます。そもそも、MSCIジャパンは全世界株にまとめられており、日本だけ売れません。
日本株は東証1部で、時価総額が小さい、かつ、流動性が低い銘柄は買いたくないな、と思いながら、どうなるかまだわからないので、今は気にしてません。
市場再編は日本の市場の活性化=全体の成長の促進なので、長期的な上昇を期待しての再編です(実際に右肩上がりになるかは別問題)。なので、長期投資なら基本はバイ&ホールドです。
日経平均と個別株は市場再編による株価の変動が大きいかもしれませんので、注意はしようと思います。