山崎元先生のFIREの記事が面白かったです。FIRE(Financial Independence, Retire Early)=経済的自立と早期退職ってことで、FIREなんて気にしてない人も、読んでみたら面白いと思います。
凡人なので共感できない
いきなりですが、共感できない点について「面白くて稼げる仕事をしよう」という意見です。
「FIREに憧れる投資家がいると聞いたときに、率直に思ったのは、「そんなに仕事がつまらないのでは、大変だろうな」ということだった。
~面白いと感じられる仕事ができていて、十分稼げるなら、急いでリタイアする理由は無い。~
そもそも、「面白くて稼げる仕事を選んで、続ける」って皆がそうなりたいわけじゃないのと、簡単にできることじゃないから、FIREの希望があるわけで。
私のような凡人の感覚とは違うなと思います。能力が高い系の人からみて「やりがいがあって面白い仕事」であっても、他の凡人からみたら「技術も責任も処理量も多くて、時間もかかって辛い仕事」になってしまう、みたいな。
面白くて稼げる仕事はライバルが多い
他の人からも見ても面白そうな仕事は、もちろん人気があるので競争相手、ライバルも多くなります。
その中で、稼ぐには作戦と能力が必要です。例えば、自分が他の人より抜きんでるか、安くてもいいからたくさんやるとか。要するに面白い仕事で稼ぐには競争して勝つことが必要になります。
個人的には「(識者や能力高い系の人がよく言う)みんな、面白くて稼げる仕事を目指そうよ」という意見には賛成できません。凡人がそれを目指すと、過度の努力が必要になるし、結局は競争に負けて稼げないでしょう。
表に出てこない脱落者のほうが多いわけで、凡人はその脱落者の中に入っちゃう可能性のほうが高いのです。
必要だけどつまらなそうな仕事が良い
凡人の自分が20年以上働き、平均年収以上を稼ぎ続けてみた感想は、社会的に必要だから発生するけど、つまらなさそうな仕事って意外とお金になるってことです。
ライバルが多いところは避けて、つまらなそうな仕事からお金になるものを選ぶと、無理しすぎず稼げて凡人な自分にはしっくりきます。
表面上はつまらなさそうでも、やってみると自分に合う、思ったより面白い仕事はたくさんあります。
凡人がFIREしたいなら、表面上の面白さに釣られてライバルが多い仕事を選ばない、社会的に必要(仕事がなくなる心配が低い)だけどつまらなそうな仕事を選ぶほうが、FIREできる可能性は高くなると思います。
数字がわかりやすい
論点4からのFIREについての貯蓄と投資期間の説明が具体的で、問題点もわかりやすいです。
具体的な金額で考えると、手取り所得が500万円で、生活費が250万円で、毎年250万円を投資に回すと、18年で6,250万円を超え、6,250万円の4%は250万円なので、「生活費250万円相当のFIRE」が達成される。
- 手取りの半分を貯金して年4%で投資で増やすと40代でFIREできるかもしれない
- 手取りの2割で貯金と投資だと、人的資本の成長にお金もかけられるし、60代で資産ができて老後が安心、バランス良いかも
数字と情報がまとまっていてスッキリしました。なるほど、私は手取りの半分は貯金をずっと意識してきたから、40代で資産が大きくなったんですね。
共感できない記事も好き
記事もブログも「そうだよね~わかる~」って共感できる内容はスラスラ読めて楽しいです。
でも、個人的には共感できない記事もブログも好きです。自分の感覚との違いなのか、考え方か、経験の違いか。共感できない時に何が引っかかったのか、立ち止まって考えると楽しいです。
2年後には現職を退職予定なので、経済的自立ってすごい興味があります。仕事辞めたら子ども達の習い事の月謝とかどうしよう(汗)。
論点と数字がわかりやすい記事で、FIREに無関心な人にも面白いと思います。お勧めです。