【2023年1月更新】
投資に興味を持って証券口座を開いてイザ株取引を始めようとすると会社の価値をファンダメンタルで分析とかチャートの分析とか技術的な情報が本やネットでたくさん見かけます。
でも初心者にはそんな分析をしてプロの投資家より高い利益を得ることはかなり難しいでしょう。
私が投資を始めた時に意識したのは難しい分析より、自滅しないように確率を考えて集団心理に取り込まれないようにすることでした。
今回は私のような投資を始める初心者が投資で大損したり破産しないための心がけをなるべくシンプルにまとめてみました。
損切は何%とかチャートの読み方とか投資手法の話は出てきません。
- その1 初めは失ってもいい少額から
- その2 投資に必ずや絶対はない
- その3 株取引は負ける人のほうが多い、プラスサムゲーム
- その4 取引の回数が多いほど負けやすくなる
- その5 相場が平和な時にリスクがどの程度か確かめる
- その6 相場が下落したらゆっくり長く買う
- まとめ 投資初心者の心がけ
その1 初めは失ってもいい少額から
株取引は安く買って、高くなった時に売るの基本です。自分が売るのに応じて買う人がいてこそ取引は成り立つので、自分の買い売りの行動は、つまり他人の売り買いの行動とセットです。
売買の相手がどんな人かはわかりませんが、初心者が売買すると、結局は自分が損をして他の人に利益を渡す「養分」になりやすいです。
特に取引に不慣れでリスクコントロールの方法がまだ固まっていない初心者は、相場のおいしい餌になりやすいです。
だから、投資をやってみようと思ったら、全て失っても生活や人生に困らない余裕資金の中の、さらに少額で試してみましょう。
パソコン画面の向こうにある相場には、放り込まれる餌を食べつくそうとする大福様の仮面を被ったモンスターがいます。
そんな中、お金という餌をぶら下げて、ジュラシックパークの相場に冒険に出るのが投資家です。
投資家のマイルールは自分を守る能力=檻だと思っています。初心者は守りがすっかすかなので、相場に持ち込んだお金は襲われてあっという間に食べられて無くなることもよくあります。(ほんとにそう思う)
防御能力が高くなるまでは失ってもいいお金だけ持って、慣れたところで取引しましょう。
儲かりそうだからって借金をしたりレバレッジをかけたり「売り」で取引をすることは初心者は絶対に止めましょう、全財産や家族を失うことになります。
少ないお金から初めて、自分の防御になる投資ルールを固めるのが大切です。
その2 投資に必ずや絶対はない
必ず儲かる、必ず失敗する、絶対正しいetc。極論で話す人やネットの記事は投資に限らず怪しいです。
極論の根っこは、目立つから注目を浴びるけど極端な例外=レアケースとつながっています。大儲けや大損は極端な例外だからインパクトが強いためにネットですごい目立ちます。
むしろレアケースにしか注目が集まらないから、それを見てレアケースが皆に起こると錯覚します。
大儲けは羨ましいから自分もそうなれると錯覚します。だけど、レアケースになれる確率はかなり低くて、実際には滅多に出会いません。
絶対この投資方法が儲かる!!という話はデタラメです、能天気に信じて大きな金額を突っ込むのは絶対に止めましょう。
滅多に出会わない極端なレアケースを追いかけても役に立ちません。
実際によく起こるはパターンは人数が多いはずなのに平凡と思われて目立ちません。小勝ちから中負けのところがリアルによく起こるパターンだと思います。
100万円を2億にしたとか1億をすべて失ったとか、目立って印象が強い極端な例は自分の投資には役に立たないと思っています。話しのネタとしては面白いですが。
「絶対儲かる、あなただけに必勝投資法を教えます」系のおいしい話に釣られない、一方で、極度に怖がることはない、ということ。
その3 株取引は負ける人のほうが多い、プラスサムゲーム
長期的に世界経済の発展と共に上昇するので理論上は株取引はプラスサムゲームです。
だけど株取引をしている人の中では負ける人の方が多く、特に国内の株取引では10人のうち9~6人は負けて損をする、長期的に見れば圧倒的に損をする人の方が多いと言われています。(ネット界隈から判断、負ける割合は諸説あり)
だから、集団行動の心理に巻き込まれないように少数派でいることを意識します。
株取引で買うのか、売るのか、次の行動に迷うときは、多数派のみんなと同じ行動かどうか、それとも、集団から離れる株ぼっちの行動なのかを一呼吸置いて考えます。
天邪鬼で皆と違う行動をしたがる、考え方が変わっている、単独行動が得意など、独りぼっち派の性格の方が株取引には適していると言われています。
(インデックス投資では逆張りや単独行動は必要ありません)
その4 取引の回数が多いほど負けやすくなる
株取引をしていると未来の株価が上がるのか下がるのか自然に予想してしまいます。
特に5分先、1時間先、1日先‥と、わりと短期のほうが予想が当たる気がします。(なぜかそんな気がする)
たくさんの人が未来の株価を知りたがるので、プロの予想が飛び交いネットの情報は溢れて洪水のようです。
投資のプロはファンダメンタルやチャート分析ができたり、一般人が知らない有益な情報を知っている可能性があります。
でも、初心者がいくら有名な投資家を参考にしても、株価の分析をしても、予想する未来はあてずっぽにすぎません。
初心者がいくら自信があって絶対に勝てると思っても、当たる確率は高めに見積もって70%ぐらいだと思います。(70%でもすごい当たる人、私は40%当たればいい方だと思います)
仮に70%ぐらいで勝てる株がいくつかあったとしても、3回取引をしたら全て勝つ確率は34%になって負ける確率の方が高くなります。
だから、よっぽど高い確率で未来を当てる達人を除いて、多くの初心者は予想する回数が多いほど未来の値動きを当てる可能性(=確率)は低くなります。
先のことを予想するほど、予想に釣られて株取引の回数が増えて負けやすくなります、だから予想しそうになったら予想を止めるようにブレーキをかけます。
その5 相場が平和な時にリスクがどの程度か確かめる
もしも、今、相場が暴落したら損失がどれぐらいになるか?、その損失が発生してもパニックにならず冷静に投資を続けていけるか。
リスク管理やリスク許容度について参考にしている記事はこち↓
リスクコントロールは大切だけどリスクってその辺を歩いてないし、ランドマークみたいに目立ってません。
私のイメージではお化けのように、いつもまわりをふわふわしながら浮かんでいます。
リスクは相場が平和=明るい時には見えないのに、相場が暴落=暗くなると急に大きくて怖くなる。お化けに似てます。
投資先によっても大きさ、つまり怖さが違います。
国際分散したインデックス投資信託が大暴落で200万円含み損になっても慌てないけど、一つの銘柄株で50万円下がったら、私は後悔しまくりでパニックになるかもしれません。
投資家の経験や資産によっても見え方が違います。私は180万円程度の含み損の経験があるので、その程度は大丈夫だろうなと思うけど、それ以上の大損は空想するしかありません。
相場が明るく調子がよくて、リスクお化けが見えにくいときほど、あの辺を飛んでるな~と思いだして、自分がどの程度リスクを取っているか確認してます。
その6 相場が下落したらゆっくり長く買う
追加投資は慌てちゃいけません。相場全体の下落がしばらく続いているときは普段よりも大目に買う、ただし下落の底がどこなのかはわからないのでゆっくり長いペースで買う気持ちでいます。
大きな下落が起こって初心者が「ここだあー」と思って資金を一気に投入すると、翌日にはもっと下落して慌てるパターン、私も身に覚えがあります。
下落相場でのインデックス投資
インデックス投資では積立投資=ドルコスト平均法をしている方も多いと思います。たまに見かける勿体ないと思う例は、
- 投資信託を上昇相場で積立して含み益があるのでご機嫌だった。
- だけど、その後で下落相場が続いてトータルの評価額がマイナスになったので積立を止めたり、我慢して保有して少しプラスになったら売却する。
という、私も昔やったパターン、これは機械的に同じ額を積立するドルコスト平均法のメリットを全く受けることができないので意味がありません。
評価損、マイナスで元本割れの時ほど積立すると取得評価額の平均値を下げることができて積立の威力が発揮されるのです。下落相場で積立を止めてしまっては、いつまでもリスクに見合った見返り(利益)は見込めません。
相場が暴落しても、少なくとも上げ相場の時と同じ金額を積立し続けられるような積立金額を決めておきましょう。
まとめ 投資初心者の心がけ
- 始めは失ってもいい少額だけ投資して経験を積んで自分の防御ルールを固める
- 簡単に儲かる系の美味しい話に釣られない、破産などの極端な例を怖がらない
- 株価を予想しすぎて取引の回数が増えるのを避ける
- 集団行動や心理と違う投資を意識する
- 相場が平和な時にリスクチェックをする、リスクコントロールを身に着ける
- 下落相場になったらゆっくり買い向かう。投資信託の積立投資をするなら、下落相場では少なくても上げ相場と同じ金額は積立する
この6つを意識すると、難しい分析や特別な投資手法を知らなくても、大損で一発退場せずに、借金で破産を避けて、相場に合わせてゆっくり利益を得ることで、リスコントロールと投資の経験が積めると思います。