みとべのできるかな

インデックス投資(株も)やってます。

【体験談】ソーシャルレンディングで貸し倒れに会う

【2020年6月更新】

興味のあるものはやってみる。そんな気持ちでソーシャルレンディング投資を始めたのが2014年。

投資初心者のワーママが4年と8か月、合計56カ月間、ソーシャルレンディング投資をやってみた体験をまとめました。ほぼ、反省文です。

個人融資に興味を持つ

個人が誰かにお金を貸す、個人融資に興味を持って、 ソーシャルレンディング投資を始めてみました。

個人が個人に融資するシステムが昔、maneoにあったのですが、貸し倒れ(デフォルト)がいくつか発生して、この個人間の融資システムはなくなりました。

次に、個人が事業者に融資するシステムになりました。個人がソーシャルレンディングの会社に貸し付けて、ソーシャルレンディングの会社が他の会社に融資します。

今はこの制度がソーシャルレンディングの主流だと思います。

ソーシャルレンディング投資の仕組みや注意点をまとめた記事はコチラ↓

www.mitove2.com

ソーシャルレンディングの利益まとめ

ソーシャルレンディングのファンド毎の利回りは4~7%ぐらい、運用期間は3か月から2年ぐらいです、ファンドによりかなり違います。

資金が投資されない待機期間が増えると、投資効率は落ちます。私の場合は、のんびり投資だったので、実質の利回りは2%前後でしょうか。

株とかと比べるのは仕組みが違いすぎて難しいですが、それにしても、ソーシャルレンディングの事業者リスク、ファンドの貸し倒れリスクには割に合わない、低すぎる利回りになりました。

下の表では、実際に出資したファンドの投資期間(月)、損益(円)をまとめました。

投資期間は56か月で約69万円の利益です。

複数のファンドを合計したものも入っています。手数料や税金を引いた後、手元に残った損益です。ファンドが終了した順にまとめています。

最後の最後に残ったラッキーバンクのファンドで、貸し倒れとなりました。

ファンド 開始日 終了日 期間 損益(円)
SBISL
コーポラティブハウス
ローンファンド12号
2014/4/15 2014/7/15 3 7256
AQUSH
グローバルファンド
2014/6/15 2015/4/16 10 2510
Lucky bank
第9号ローンファンド
東京都墨田区両国プロジェクト
2015/2/19 2015/11/6 8 166050
SBISL
コーポラティブハウス
ローンファンド16号
2015/11/15 2016/3/15 4 117557
SBISL
不動産バイヤーズ/
ディベロッパーズ
(複数のファンド合計)
2014/6/15 2016/7/15 25 240981
Lucky bank
第55号ローンファンド
千葉県内戸建販売PJ
×東京都内オフィスPJ
2015/9/30 2016/11/8 13 8982
LCレンディング
(複数のファンド合計)
2015/9/10 2016/12/7 14 90937
maneo
(複数のファンド合計)
2014/5/1 2017/10/28 41 96148
【LCホールディングス保証付】
LCGF56号
2016/12/12 2018/1/12 13 12503
SBISL
不動産担保ローン
事業者ファンドPlus 3号
2017年3月 第1号
2017/3/31 2018/3/31 12 14986
Lucky Bank
第226号ローンファンド
東京都世田谷区
×東京都中央区
2017/4/28 2019/1/8 20 -67677
総合計 2014/4/15 2019/1/8 56 690,232

 

詳しい投資や分配金は下の記事で読めます。

www.mitove2.com

ソーシャルレンディングを止めた理由

事業者リスクが私の手に負えないほど大きいと痛感して、ソーシャルレンデイングの投資は止めました。もう1円も出資してません

ソーシャルレンディングでは貸したお金が返ってこない「貸し倒れ」はある程度、起こってしまうことが前提です。だから利回りが高い。

しかし、事業者リスクがここまで大きいとは、自分の理解が浅くて、よくわかっていませんでした。大反省

事業者とは、個人からお金を集めるソーシャルレンディングの会社です。1件1件のファンド(投資先)のリスクより、事業者リスクのほうが遥かに大きいです。

貸付先の企業が信頼できると説明が書いてあっても、ファンドに不動産担保が付いていても、それを査定して評価している事業者がダメだと全て嘘の可能性があります。

ソーシャルレンディングの会社の紹介も、投資先のファンドの査定も、評価も、どんなにすばらしい、安全と書いてあっても、全てデタラメが作れます。

事業をスタートした時は派手なキャンペーンやメデイアに出て顔を売って、初めのうちは利息を投資家に払って安心させます。

事業者がダメだと、全てのファンドが一斉に貸し倒れ、しかも、担保の不動産の査定も不誠実なので、担保の意味をなさない、という事態になります。

ソーシャルレンディングの会社が真面じゃないと、資金繰りが上手く行かなくなると、募集したファンドの全てを放り投げて、個人に負債を全て負わせて、スタコラさっさと逃げてしまいます。

ラッキーバンクの体験例

2018年5月にラッキーバンクで貸し倒れが発生しました。

ラッキーバンクが募集したほぼ全てのファンドの返済遅延が発生した後、担保の意味なく、2018年12月にサービサーに債権譲渡されました。

個人が出資したお金は、70%毀損する、つまり30%ぐらいしか戻りませんでした。大きく元本割れです。

債権譲渡する経緯

債権譲渡までの流れは、

  1. ラッキーバンクが個人からお金を集める
  2. ラッキーバンクが関係会社(はじめから業績が不振)に補填のために融資する
  3. 融資先の関連会社が返済できない(もとから返済する気があったのか不明)
  4. ラッキーバンクも業績不振になる
  5. 担保と共にサービサーに債権譲渡される
  6. 債権譲渡された側は、出資した個人に元本の一部だけを返金して、担保を得る

返済遅延発生してからの経緯は下の記事から読めます。

www.mitove2.com

事業者リスクが大きすぎる

ファンドの保障についてる担保、まったく無意味でした。単に、ソーシャルレンディングというシステムの皮を被せて、個人から上手くお金を集めるために利用しただけだと思っています。

ソーシャルレンディング事業者が本当に真面なのか、開示されている情報が本当に正しいのか、個人では判断できない、確証することはできない、と本件で身に染みました。

投資する前に、真面な事業者を良く吟味して選べばよい、いう意見も見ました。

しかし、私レベルでは所詮、事業者が真面かどうかなんて判断できないでしょう

金融によく精通した人なら、事業者の良し悪しがわかるのか?

個人的な意見では、開示される情報に限りがあり、情報の信頼性が保たれていないので、完全に判断できる人はいないと思います。

事業者リスク>>>ファンドの貸し倒れリスク 

私には事業者リスクが大きすぎて手に負えない、という気持ち。

貸し倒れに合った当日の気持ち

2018年12月、債権譲渡のメールを見た当日、ふわっと足元が浮くような気持ちになりました。

軽いショック状態でしょう。

数万円の損なので、小被害と頭でわかっていても、人生初の貸し倒れは衝撃でした。

こんな気持ちの時は、何もしないほうがいいので、証券口座やその他の投資関連を見たり考えたりせずに、いつもの生活をしました。

数日経つと、忘れるぐらいになりました。

投資で何かショックなことがあったら、しばらく投資から離れる、これが一番良いと思います。

間違っても、普段と違う精神状態の時、重要な判断はしてはいけません

自分で考えて行動した結果

ソーシャルレンディング投資について、リスクが大きすぎることを心配して、2016年頃から、投資元本は全て回収して、利益分だけ再投資する少額投資の方向に変えました。

数十万円の単位で、複数の事業者の複数のファンドに分散して投資しました。

そして、ソーシャルレンディングは長期に続ける投資ではない、撤退しようと思い、ファンドの償還を待って順次口座を解約しました。

この判断と行動は間違っていなかったと思います。

しかし、撤退を決めた後、2017年にSBISLとラッキーバンクのファンドに新規投資しています。

この点は反省、少額だからOKと、山っ気でフラフラ投資したんだと思います。フラフラしちゃダメ、前もそう思ったはずなのに、大反省です。

何となく投資しちゃう、気分屋なのはぜひ、気を付けたい、気を付けよう

自分に負えるリスクとは何か、どの程度か、自分で考えた結果なので、良くも悪くも経験になりました。

貸し倒れで学んだこと

私は投資や金融の知識が薄い、素人である、ということが再確認できました。

  • 投資で何かショックを受けた時は、しばらく投資から離れるのが良い。
  • 何となく投資しちゃう、気分屋なのは気を付けよう。
  • 自分に負えるリスクとは何か、どの程度か、よく考えて投資する。
  • もし投資で損をしても、それが納得できるような投資をしたい

今はそんな風に思っています。私のような素人が利回りがよくて確実に簡単に儲けることができると思う投資案件があったら、それは詐欺の可能性が高いです。

世の中には悪人がいる、顔出ししてインタビュー受けて、頼れる感じで高い理想を語っても、全てデタラメ、空気を吸うように嘘を付く人間はいます。

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個別株を損切して損失を確定したことはありますが、自分で決める損切と「貸し倒れ」とは、また違った味わいでした(笑)。

二度と貸し倒れは御免です。