みとべのできるかな

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子どもの金銭感覚が心配になって、自分の貧乏体験を思い出した

先日、買い物の帰りに「タクシーで帰りたい」と園児の我が子が気軽に言ったことにもやっとしました。

小さい子の「乗り物好き」なだけではなさそうです。急いでいたり、ちょっと疲れた時に、簡単にタクシーを使ってしまうダメ親(自分)を見て「タクシーは気軽に乗る車」というイメージがついたらしいです。

子どもの金銭感覚が心配

まともな金銭感覚を身に付けてほしいと思っていた矢先、親として猛反。保育園のお迎えの門限とか仕方ない時もあるけど、何となく乗ってしまうこともありました。

よその家は知らないが、自分は「タクシーが気軽」とは今も思っていません(使っちゃうけど)。

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貧乏体験を思い出す

世間一般よりも自分はなんかお金に一生懸命だなと思うことがあります。だけど、お金のためになんでもする「守銭奴」ではないつもりです。

そう言えば、小さい時にじいちゃん家で貧乏を体験したことを思い出しました。ネットで貧乏・貧困の話を見るけど、数十年前の子供の時に、実際に貧乏を体験したことがある人はむしろ少数派です。

厚労省の資料では日本の相対的貧困率は1985年で12%、2000年で15.3%( 国民生活基礎調査の概要)。10人いたら、貧困を経験したのは1人か、2人。

祖父母の暮らしはまさに貧困でした。なぜなら、じいちゃんは生涯、稼がず働かずの人でした。90年以上ニートを貫き通して天国に行きました。

悪人ではなかったけど、周りに頼り切った生き方でした。

じいちゃんと貧乏

自分は関西の田舎で生まれて、みんな質素、平たく言えば貧乏な感じでした。そんな町内で、父の実家であるじいちゃん家は村一番の貧乏と呼ばれていました(昔は村だった)。

じいちゃんは働かないし、ばあちゃんは病弱で、父の姉はすごい貧乏で食べるのも困っていた時に生まれて、中卒で働いて、じい・ばあちゃんを恨んで絶縁しました。

長男の父も中卒で働き、数年後に夜間の高校を出てさらに真面に働いて、父の弟たちを高校に入れました。

父は深夜勤務ありの3交代制の作業労働者だけど、母と一緒に共働きでがんばって建売を買いました。私たちはそこで育ちました。

私と貧乏

生活は質素だったけど、子どもの自分は食べることに困ったことはありませんでした。

父と母は仕事であまり家にいなかったです。たぶん、祖父母の生活費も稼いでいたと思う。じい・ばあちゃんは工場の職人寮の管理(じつは物置になって誰も住んでいない)という言い訳で、無料で長屋の端に住まわせてもらっていました

隣とつながった板の壁で、6畳が2つ、3畳が1つ、台所、トイレは外の仮設風、風呂なしで、じい・ばあちゃんと姉弟4人(父たち)の6人家族でぎゅーぎゅーで住んでいました。

自分はよく祖父母の長屋に泊まり、3畳間で祖母にひっついて寝て、朝からイモや大根と米を煮た茶がゆを食べました(30年ぐらい前の話)。

大きな鍋に茶がゆを作って、朝・昼・晩と茶がゆな時もありました。

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貧乏もそんなに嫌じゃない

長屋は壁が板だけなので、じい・ばあちゃんと隣近所の生活音が混ざって、大人は嫌だと思うけど、子どもにとってはにぎやかで楽しかったのを覚えています。

「貧乏」と聞くと、暗くて不安になるイメージだと思いますが、自分には「貧乏」はすごい身近で、お金がない = 暗くて辛いというイメージはありません。周りの家も皆そろって質素だったせいもあると思います。

そんな貧乏体験でよかったのは、子どもの頃からお金や仕事の大切さを実感できたことです。

  • 祖父のように大黒柱のはずの人が無職だと、家族が食べるのも困る
  • 父のように深夜勤務ありの作業労働者では収入が少なく、家族が食べて生活するにも学校やその他の教育にもかなり大変

こんな風に子どもの頃に思いました。

子どもには質素な生活を

食べるのにも困窮する「貧困」は別として、生活に不自由な「貧乏」は子供のうちに体験する価値があると思います。

質素な金銭感覚のベースになるし、大人になったら、最低でも自分で自分を食べさせて、家族ができたらその家族を食わして教育を受けさせなくてはならない、ということを、自分の事として真剣に、実感しやすくなると思うからです。

今は貯金はあるけど、家族、特に子供とは質素な生活を意識して、できたら「食べるだけでギリギリな貧乏」の体験を子供のうちにさせたい。

でも、そんな願望の話より、現実では、我が家は共働きで無駄遣いが多いので、とりあえずは、我が子の前でがんばって無駄使いは控えようと思います。

家計管理をし始めた理由の一つが、子どもの金銭感覚が心配だから、なんです。 親の背中を見て子供は育つって言うけど、親ってなかなか大変ですね。