みとべのできるかな

インデックス投資(株も)やってます。

【インデックス投資は勝者のゲーム】株式のトータルリターンは投資+投機

投資信託会社バンガード・グループの創業者兼元会長、かつ、ボーグル・ファイナンシャル・リサーチ・センターの会長、ジョン・C・ボーグル(John C. Bogle)が書いた「インデックス投資は勝者のゲーム」を読みました。

マネーと常識~投資信託で勝ち残る道』(日経BP社)の新版です。

 原題は「THE LITTLE BOOK of COMMON SEMSE INVESTING」

COMMON SEMSE INVESTING「投資の常識」を伝える本、という感じです。

 

本の内容の紹介(Amazonより)

著者が伝えたい事は、よくまとまっていたので、Amazonの本の内容から参照です。

  1. 勝者への道はインデクスファンドを買い、永遠に持つこと!!
  2. S&P500のような広範な株式市場のインデックスに連動する投資信託を、極めて低いコストで取得し、保有し続けよ
  3. インデックスファンドに特化したポートフォリオこそが、株式市場のリターンから公平な分け前を効率的かつ確実に獲得する唯一の投資戦略である
  4. 個別株やファンドの選択、またはセクターローテーションに伴うリスクを避けながら、広く分散された低コストのポートフォリオを構築する
  5. 流行や派手な売り込みに流されることなく、現実世界で有効なものに集中する
  6. 向こう10年での株式のリターンに対する期待を合理的なものにするために、株式のリターンは3つの源泉(配当利回り、利益成長、市場によるバリュエーションの変化)からもたらされることを理解する
  7. 長期的には事業の実態が市場の期待を凌駕することを認識する
  8. コストが積み上がるのを避けながら、複利というマジックを操る術を学ぶ

1~5 低コストのインデックスファンドを永遠に保有せよ

本全体のメッセージは、低コストのインデックスファンドのバイ&ホールドを貫け、です。バンガード社の創設者ですから、社訓みたいなものでしょうか。

株式のトータルリターンからコスト分を引いた利益を永続的に得る者が勝者である。その方法がインデックス投資です。そして米国投資が前提になってます。

私も米国に永住して生の情報が直ぐに理解できて、米ドルで生活するなら米国投資だけに絞ったかも、と思います。

6 株式のリターンの源泉とは 

「長期的には、株主が‥獲得する利益の総計は必然的に企業が事業から生み出す利益と見合ったものになるはずだ。」 

  • 株式のトータルリターンは投資リターンと投機リターンの合計
  • 投資リターンは、配当の利回り、利益成長の合計
  • 投機リターンはプラスにもマイナスにもなる、1ドルの利益に対して投資家がどれぐらい支払うか、という価値
  • 投機リターンについて、期待が広く行きわたればPERは適度、恐れが支配的になればPERは極めて低くなる
  • 投資家の感情の変化が、投機リターンに反映される

日本の市場は投資リターンが弱く、投機リターンが幅を利かせているな、と感じました。非効率的ってやつかしら。

アメリカの市場は、その反対、投資リターンが強く、投機リターンは適度な効率的市場なイメージです。

でも、2018年のアマゾンやアップルの上げ相場からの急落は投機リターンが高まって是正された感じ。

現実の市場と期待の市場の2つが存在しており、7つ目のポイント「長期的には事業の実態が市場の期待を凌駕する」。

賢明なる投資家(ベンジャミン・グレアム)にある文章「短期的には株式市場は投票機にすぎないが、‥‥長期的には計量器である」に通じると本に書かれています。

8 複利のマジック

複利の効果は、資産が増える方向の複利の効果はよくグラフで目にしてましたけど、減る方向の逆複利の効果は珍しかったです。

当たり前だけど、減り始めたら、複利の逆効果でどんどん減ります。上下の動きのぶれであるリスクはリターンを蝕む、ですね。

この本のお勧めポイント

  • 「インデックス投資は勝者のゲーム」は投資を始めた初心者にもわかりやすい、バランスのいい本だと思います。
  • インデックス投資を理解するのに必要な情報は全て書かれています。図表が多くて理解しやすい。
  • 将来の投資に期待しすぎない、と忠告しているのも、個人的には好感。
  • 章の最後にある「私の言葉だけを信じる必要はない」で、他の投資家の名言なども読めるのが面白いです。

ジョン・C・ボーグル(John C. Bogle)はインデックス投資=パッシブ運用のパイオニアで偉大な功績を残されました。インデックス投資を世界に広げ、低コストで世界中の市場に分散投資できる礎を築いた方です。

彼のようなパイオニアがいて、それに続く企業や個人の努力があって、日本の片隅にいる私のような投資の素人が、簡単に低コストで世界分散投資をできるようになってるんですね。

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