みとべのできるかな

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【投資適格債と投機的格付債(ハイイールド債)】格付けは世間体

社債の格付けに、投資適格債と投機的格付債(ハイイールド債)って説明があります。その辺、なんなんのか、まとめてみました。

保有している社債の格付けをチェックしてみよう

手持ちの社債は3つです。

  • SBIホールディングス株式会社 0.48%円建社債(第35回SBI債)
  • 第46回ソフトバンク株式会社無担保社債1.26%
  • 株式会社新生銀行第6回期限前償還条項付無担保社債(劣後特約付)1.6%

格付け順の表記は以下の通り

  • 投資適格債:安心=信用リスクが低い AAA > AA > A > BBB
  • 投機的格付債:不安=信用リスクが高い BB > B > CCC > CC > C (Cが一番不安)
  • 投資適格債の最低ラインはBBBランクで、デフォルト率は0.25%

BBBとBBでは世間体が結構ちがう

BBBは優等生で世間体がいいけど、BBは不良扱い。

投資適格 / 大和アセットマネジメント株式会社

でも、格付けはあくまで目安の一つ、AAAクラスでも倒産する時は倒産します。当たり前ですが。

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SBIホールディングス(投資適格債)

SBIホールディングス|株主・投資家の皆様へ|株式情報|債券・格付情報

スタンダード&プアーズ(S&P) : BBB

ムーディーズ: Baa (BBBランクと同じ)

格付情報センター (R&I): BBB

日本格付研究所 (JCR): BBB

ソフトバンク社債(いわゆるジャンク債)

格付情報 | 株式・社債について | IR情報 | 企業・IR | ソフトバンクグループ

S&P: BB+

ムーディーズ: Ba1 (BBランクと同じ)

JCR: A-

新生銀行(投資適格債)

格付・債券情報 | 株式・債券 | 企業・IR | 新生銀行

S&P : BBB+

ムーディーズ: Baa2 (BBBランクと同じ)

R&I: BBB+

JCR: A-

JCRだけ格付けが良い理由はわからない

社債の評価を比べると日本格付研究所(JCR)は、他の格付け機関と評価が違うのがわかります。

 A 債務履行の確実性は高い。

BBB 債務履行の確実性は認められるが、上位等級に比べて、将来債務履行の確実性が低下する可能性がある。

BB 債務履行に当面問題はないが、将来まで確実であるとは言えない。

格付関連情報 | 日本格付研究所 - JCR

(「債務不履行」とは、金融債務の元利金支払が当初約定通りに履行されない状態を指します。これには、債務者について、破産、会社更生、民事再生、特別清算といった法的手続きが申立てられる等、元利金支払が当初約定通りに履行されることが不可能と判断される状態も含まれます。)

格付情報センター (R&I)

A 信用力は高く、部分的に優れた要素がある。

BBB 信用力は十分であるが、将来環境が大きく変化する場合、注意すべき要素がある。

BB 信用力は当面問題ないが、将来環境が変化する場合、十分注意すべき要素がある。

格付符号と定義

うーん、素人の私には評価基準の微妙な違いがわかりません。

スタンダード&プアーズ(S&P)とムーディーズが「不良だー」と言っているソフトバンク債を、日本格付研究所(JCR)は「優等生だ」と押していることになります。

押しポイントが違うということでしょうか?それとも他に贔屓するような何か判断基準があるのでしょうか

格付け会社そのものの信用は?

山崎さんの2012年の記事でおもしろいものを見つけました。「格付け会社」はそんなに当てにならない、という内容です。

発行体から格付け手数料をもらう格付け会社のビジネスモデルに問題があることは、サブプライム問題で嫌というほど明らかになったが、この点は根本的に改善されていない。また、実績から見て、格付けの悪化は、発行体の状況悪化が公知のものとなって、債券の利回りが上昇した後で行われることが多い。これでは格付け会社ではなく、「後付け会社」とでも呼びたくなる。

diamond.jp

やはり「格付け会社」が〇評価だから安心という単純な話ではなさそうです。社債の格付けはあくまで世間体ぐらいのイメージを持っています。